健診でクレアチンが高い、eGFR低下、尿たんぱくでひっかかった方
2026.01.15
健診で「eGFR低下(クレアチニン高値)」や「蛋白尿」を指摘された方へ
健康診断で
「クレアチニンが高い」
「eGFRが低い」
「尿に蛋白が出ている」
と指摘され、不安に感じていませんか。
これらは腎臓の働きを評価する重要な検査項目です。
ただし、一度の健診結果だけで腎臓病と決まるわけではありません。
腎臓の働きと検査値の基本
腎臓は血液をろ過し、老廃物や余分な水分を尿として排泄する臓器です。
腎機能が低下すると、血液検査や尿検査の数値に変化が現れますが、
その変化には一時的なものと慢性的なものがあります。
クレアチニン・eGFR・蛋白尿とは
■ クレアチニン
筋肉から産生される老廃物で、腎臓から尿へ排泄されます。
腎機能が低下すると血中濃度が上昇します。
脱水、発熱、下痢、食事、筋肉量などの影響で一時的に高くなることもあります。
■ eGFR
クレアチニン値、年齢、性別から算出される腎臓のろ過能力の目安です。
年齢とともに低下していく指標でもあります。
■ 蛋白尿
尿に蛋白が漏れている状態で、腎臓のフィルター障害を示します。
腎機能低下の原因や進行リスクを判断するうえで、極めて重要な所見です。
健診で eGFR が低かった(クレアチニンが高い)ときに最初に見るべきポイント
① 過去の検査値との比較
数年前から徐々にeGFRが低下しているのか、
今回の健診だけ下がっているのかで判断は大きく異なります。
低下の速度が早い場合も注意が必要です。
② 尿検査(特に尿タンパク)
尿検査は、腎臓専門医が最も重視する検査の一つです。
- 蛋白尿あり → 腎臓病の可能性があります
- 蛋白尿+尿潜血陽性 → 腎臓病+腎炎の可能性あり
いずれも、尿蛋白量測定など尿の詳しい検査が必要です。
健診でクレアチニン高値やeGFR低下を指摘された場合でも、
- 脱水や体調不良の影響
- 一時的な腎機能低下
- 筋肉量の影響
などが原因のこともあります。
そのため、再検査や経過観察を行い、慎重に判断することが重要です。
本当に腎機能低下があるかどうか判定する際に追加する検査
以下の検査を組み合わせて総合的に評価します。
- 血液検査(クレアチニン、eGFRの再検、シスタチンC)
- 尿検査(尿蛋白定量、尿沈渣)
- 腎エコー検査(腎臓の大きさ、萎縮、左右差)
- 血圧、血糖、脂質、尿酸値など生活習慣病関連検査
シスタチンCは通常の健康診断では測定されない検査で、
クレアチニンやeGFRに異常がある場合に実施します。
筋肉量の影響を受けにくく、腎機能をより正確に評価できます。
特に筋肉量が多い方は、クレアチニンが高く出るため(=eGFRが低く出ます)、
シスタチンCで再評価します。
治療と考え方
腎臓病治療の目的は、腎機能低下の進行を抑えることです。
- 血圧など生活習慣病のコントロール
- 蛋白尿を減らす治療
- 塩分制限を中心とした食事指導
- 腎臓に負担となる薬剤の見直し
早期から適切に介入することで、
将来の透析リスクを大きく下げることができます。
このような方は当院へご相談ください
- 健診でeGFR低下やクレアチニン高値を指摘された
- 尿蛋白があると言われた
- 過去の健診と比べて数値が悪化している
- 高血圧や糖尿病がある
- 結果の意味がよくわからず不安
神戸市西区・明石市 内科・腎臓内科・発熱外来 医療法人社団 下村医院